カラタチ (みかん科) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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カラタチが鎌倉橋付近にあると教えられて訪ねた時は、もう花が終わりかけていた。北原白秋作詞、山田耕筰作曲の童謡に「白い白い花が…」とあるが、二三残っていた花は花芯部が薄紅色を帯びていた。 しかし、「からたちのとげはいたいよ。いい針のとげだよ」と謳われているように、カラタチの棘は鋭く強大で、かつては進入禁止区域の生け垣になど使われた。 カラタチは中国原産、日本には8世紀頃に伝わったといわれ、本州中部以南の石灰岩地には野生化もしているミカン科の落葉低木。4〜5月にかけて葉の出る前に新枝の棘の付け根に約4センチ径の白色5弁花を開く。 葉は3枚の小葉からなる複葉が互生。刺は葉の変形したもの、あるいは枝の変形したものという説がある。丈夫なのでミカン類の接ぎ木の台木に使われることが多いとか。 カラタチの名称は唐の国から渡来した橘=唐橘が詰まったと言われるが、枳殻(きこく)と称されることも。花の後、ピンポン玉大になる緑色の実は秋になると黄色く熟するが、未成熟の果実を乾燥させたものは漢方で枳実(きじつ)と呼ばれ健胃、利尿、去痰作用があるとされる。 |
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