カナリヤクサヨシ (いね科)

不思議な模様の入った穂の画像を友人から寄せられた。5月末に茜屋橋〜喜平橋間の玉川上水堤で撮影したという。

草丈は30センチぐらい。淡い黄緑色の鱗片が重なった穂の直径は2センチ前後で、長さ3センチ弱の長楕円形。鱗片の一枚一枚に筆で描いたような模様が入った造形が何ともユニークですこぶる美形だ。

友人が調べたところ、カナリーグラスまたはカナリヤクサヨシと称するイネ科ハルガヤ属の一年草の花穂とのこと。地中海沿岸原産で江戸時代にカナリヤの餌として輸入された種から発芽し、全国的に広く分布しているそうだが、上水堤で見かけるのは珍しい。

草丈は1メートル前後、一本の花茎を単生するせいか、ハルガヤの仲間の中でも穂が大きく美しいのが特徴。花期は5〜7月。

画像が届いた翌日、急いで実物を見に出かけたが、発見することが出来ず、1年後に喜平橋近くで巡り合うことができた。

カナリーグラスの実は昨今、インコの餌としても売られており、観賞用に栽培もされている。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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