イチリンソウ (きんぽうげ科)

近年玉川上水堤に二輪草は殖えて、大小の群落が楽しめるが、イチリンソウは小金井橋のアーチ下の極く限られた場所でしか見られないとされてきた。

ところが、茜屋橋付近でイチリンソウらしい花を見つけたと、野草好きな友人から連絡があり、確かめに行った。紛れもなくイチリンソウであった。

一本の茎の葉の付け根から2本の花茎を伸ばして2輪の花を前後して開花させる二輪草。同じキンポウゲ科であるイチリンソウは茎葉の間から1本の長めの柄を出して、その先端に一輪だけ花を。しかし花径は4センチ前後と大きく二輪草の4〜5倍はありそうだ。

イチリンソウもニリンソウも白い花びらに見えるのは萼片で、イチリンソウはウラベニイチゲの別名のように、開花しても萼片の裏面は淡いピンク色を残している。風に揺られて薄紅色がチラチラなまめかしい。

山地や丘陵の林の縁,竹やぶなどに生える多年草で、葉は3つに大きく分かれ2回羽状に分裂して切れ込みが深く葉でもニリンソウとの区別がつく。小群落が数ヵ所に見られるので、今後殖えることが期待できそうだ。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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