イヌザクラ (ばら科)

桜橋上流で白い小花の房を一面に付けている大木が目についた。長さ10センチ前後の花房には白い5弁の花が20個あまり。雄蕊が突き出た花の径は1センチぐらいか。

野草よりも樹木の花の検索は苦手で、インターネットの『草花質問掲示板』に問い合わせた結果、イヌザクラと判明してやれやれ。

本州から九州の山地に自生している落葉高木で、樹高は10〜15メートルになる。桜橋上流のイヌザクラも地上1,5メートル付近で4〜5本に枝分かれして、前年の赤熟した実をつけている枝も。

バラ科サクラの仲間だが“桜に似ていぬ”ことからイヌザクラ。それが犬桜の和名に転じたそうで、古人のウィットに感心してしまう。確かに桜とは花も葉も全く似ていない。

この時目にした小花は開花間もない時期で、白い5枚の花びらをつけていたが、直ぐに剥がれ落ちてしまい、花芯だけ残した花房はやがて実を結び秋に赤く熟する。

小平の古くからの土地の人は、このイヌザクラを“なんじゃもんじゃの木”と呼んでいたという。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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