イヌコウジュ (しそ科)

シソ科にも似たような野草が多く、このイヌコウジュも再三見かけたのに、ヒメジソやイヌトウバナと混同していた。開花し始めた時と数日後では花穂の姿が違って見えることも多く、素人泣かせだ。

もしや…と思ってインターネットの『草花の名前質問掲示板』に問い合わせた結果、イヌコウジュと判明した。和名は『犬香需(ジュは正確には草冠に需と書く)』で、コウジュに似るが、役立たないことの意。ちなみにコウジュは全草を乾燥させたものが漢方薬として用いられている。

イヌコウジュは日本全国、朝鮮・中国に分布するシソ科一年草で、山道や自然性の高い路傍などに生育しているが、環境庁のレッドデータブックでは稀少種にリストされている。

高さ30センチほどに生長し、茎の断面は四角形で毛がある。枝分かれしながら直立して赤紫色を帯びる。長楕円形の葉には片方に6〜13の鋸歯があり、近似種のヒメジソは鋸歯が6以下で、表面に微毛がない点が判別のポイントだそう。

9月から10月にかけて淡い紅紫色の花を付けるが、1つの花序では一度に数個程度しか開花してない。もっとたくさん開花していれば目立つのに・・・と思ってしまう。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月
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