イヌガラシ (あぶらな科)

花や果実がカラシナ(芥子菜または辛子菜)に似ているが、ピリッとした辛味がなくて役に立たないイヌガラシ(犬芥子)も、4月末頃から上水堤の縁で花を咲かせ始めた。役に立たないというより、食べても美味くないというのが実のところだろう。

根本から株立ちとなり、枝分かれして高さ30〜50センチとなり、茎先の総状花序にアブラナ科共通の4弁の黄色い十字花を次々に咲かせている。

花径4〜5ミリで、開花後には果実となる細い軸ができていく。約2センチほどの長角果となり、弓状に曲がるのが特徴。

イヌガラシは日本全国、朝鮮・台湾・中国・インド・フィリピンなどに分布する多年草で、田畑の畦道や草地・路傍に生え、耕作地では増えすぎて迷惑な雑草の一種だ。

犬薺(なずな)、畔(あぜ)大根、野芥子(のがらし)などの別名も。類似種にスカシタゴボウ(透田牛蒡)があるが、イヌガラシに比べると湿地性で長楕円形の葉の縁の切れ込みが深いそうだ。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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