イカリソウ (めぎ科)



燃え残る焚き火の跡や碇草  義干

カタクリやバイモの咲いていた上水堤の路肩で斜めに傾きながら、その名前に由来する船の錨に似た造形の花を揺らしていたイカリソウ。

茎先で5〜6本に枝分かれして、その先に白い錨がぶら下がっている。花は8枚の萼片と4枚の花弁からなっており、萼片は二重になっていて、外側の4枚は早くに落ちて内側の4枚が大きくなって花弁と同じ色になるそうだ。

見れば見るほど複雑で面白い姿をしており、清楚で神秘的だ。

手元の図鑑にあるイカリソウはピンクがかっているので、堤にあるのは日本海側に多く自生しているという純白のトキワイカリソウかもしれないが、インターネットで検索してみたところ、イカリソウにも薄紫、ピンク、白、黄色もあるようだ。

広卵形というよりハート型に見える黄緑の葉の縁に刺状の毛があるのが特徴で、北海道から本州にかけて太平洋側の山地や樹林に自生。元々は薬草として中国から伝来し、滋養・強制に効力があるとか。

別名はその形態から三枝九葉草(さんしくようそう)という。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月
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