冬枯れで寂しくなった上水堤の一角で、まだ咲き残っていたクレオメにびっくり。 梅雨明けから秋半ばにかけて沿道の庭先などで蝶が華やかに舞う姿で咲き続けていたが、貫井橋右岸堤では数本が師走半ばまで蝶の触覚のような長い花蕊を永らえていた。
南アフリカ原産の一年草で明治初年に渡来、寒さに弱く冬には枯れるそうだが、小春日和続きで花期が長期化しているのか…。 草丈は1メートル前後に達してまばらに分岐し、頂部の球形の花序に長楕円形をした花弁4枚からなる3〜4センチ径の花を、下部から開花していく。
夕刻に咲き始めピンクまたは紫紅色の花弁が次第に退色して白っぽく変化していく。その姿から酔蝶花とも呼ばれ、別名はセイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草)。夏の花壇の花として白一色やライラック色の品種もある。 学名 Cleome spinosaでクレオメ属の刺の多い花という意味で、葉柄が長くその基部に刺が多い。クレオーメと称することも。