ホオノキ (もくれん科)

高木の花は咲き終わった花びらが足元に散らばっているのを見て、その存在に気付くことが多い。

ホオノキも小金井橋を渡ろうとして、大きなオシャモジみたいな花弁が落ちていたので、上を見上げたら花がほとんど咲き終わっていた。

「よ〜し来年は! 」と開花時前後から待ち受けて、1年ぶりにやっと撮影できた。2階屋の屋根を越すノッポさんだ。

ホオノキはモクレン科の落葉高木で、日本産広葉樹の中で最も大きく平底船みたいなホオノキの葉は、長さは20〜50センチもあり、朴葉味噌や朴葉寿司のように包んだり、皿代わりにもよく使われる。

5月半ばに開花して芳香を放つ杯型の花も、直径20センチ以上もあり、乳白色の10枚前後の花弁の中央部に多数の雄蕊と雌蕊がらせん状につき、付け根部分の鮮紅色がちらりと覗きなまめかしい。

図鑑によると雌性先行で開花した日は雌蕊が、2日目は雄蕊が機能し、3日目で生殖機能は終わる。

ホオノキ材は最近はあまり見かけないが朴歯下駄や楽器、家具、建具、船材など材木としても多用に使われている。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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