ホトトギス (ゆり科) 



時鳥草 岩かげくらく 咲きにけり   魚眠 
花と鳥に同じホトトギスの名前がつけられているが、花のホトトギスは杜鵑草または時鳥草と書き、上水の土手で10月初めから11月上旬ころまで咲き続ける。

いこい橋〜水車橋左岸、久右衛門橋〜鎌倉橋右岸、一位橋〜桜橋間の新堀用水沿いで、多く見られるのは所謂ホトトギスで花弁はあまり開かない。

野山に自生しているヤマホトトギスは、花弁が下向きにそっくり返り、ヤマジノホトトギスは水平に開く違いがある。いずれも白地に紫の斑点が、鳥のホトトギスの胸毛模様に似ていることから命名された。

ホトトギス属の植物は19種類知られており、その中で日本には12種分布しており、10種が日本の固有種で日本はホトトギスの宝庫であり、ホトトギスは日本的な情緒をもった野草といえよう。

鳥の名前を持つ花はサギソウ(鷺草)、キジムシロ(雉筵) ヒエンソウ(飛燕草)など色々あるが、全く同名なのはホトトギスくらい。鳥のホトトギスを不如帰と書くのは自ら巣を作らず鶯などの巣に産卵して、抱卵や育雛をゆだね巣に帰らない習性からだという。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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