ヒヤシンス (ゆり科)

3月半ば、新小川橋から久右衛門橋にかけて右岸では踏まれそうになりながらヒヤシンスが咲き始めた。

マリンブルーと紅色、白の三色が目に付いた。短い茎にぎっしり花をつけ、前日の雨で跳ね返った土を浴びている花もあり痛々しいが、その色鮮やかさにはドキッとさせられる。

ユリ科の球根植物で水栽培でも咲くヒヤシンスの名前は、ギリシア神話に出てくる美少年ヒアキントスに由来するという。

太陽神アポロンに愛されたヒュアキントス少年の頭に円盤が当たって死んだ後、血に染まった草の中から咲いたのがヒヤシンスだったとのこと。

ギリシャ地方原産で16世紀にヨーロッパに広まり、日本には江戸末期にフランスからチューリップとともに渡来した。

甘い香りが風によって運ばれることから「風信子」「飛信子」という和名も。上水堤のヒヤシンスは付近の人によって植えられた園芸種が生き残って遠慮しながら咲いている感じだが、まだ花の少ない時期の堤のキューピッドのよう。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月
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