ヒトツバハギ (とうだいぐさ科)

喜平橋付近から下流で見かけても、細くしなった枝に互生した葉の形から、萩だと思い込んでいた低木。7月初旬のある日、萩の花とは全く異なる薄黄緑色の極小の花を群がり付けていたので驚いた。

図鑑で萩の仲間を調べても該当するものがなかったが、頼もしい助っ人が調べてヒトツバハギだと知らせてくれた。ネットで確認したところ紛れもなくヒトツバハギの雄花と判明した。

朝鮮半島から日本列島の本州、四国、九州に主に分布するトウダイグサ科の落葉低木で雌雄異株。6〜7月に開花するが、どちらも花は小さく葉もこれと言った特徴のない地味な存在だ。

雌花は葉腋に1〜3個まばらにつけ雄花よりさらに目立たない。樹高は2メートルほどになるそうだが、上水堤では樹木というより下草に紛れてブッシュ状態になっている。

長楕円形で長さ3〜5センチ、幅 1.5〜2.5センチの葉が互生しているのに対して萩は3小葉であることから一つ葉萩の和名がつけられたらしい。
葉には毒成分があるが、小児マヒの後遺症の治療薬の原料とされており、山野の自生種が少なく絶滅危惧種にも指定されている。花期が終わってしばらくすると雌株には長めの柄の先に直径6ミリ前後の扁球形の果実を実らせる。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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