ヘクソカズラ (あかね科) 

上水堤の自生野草保護ゾーンで蕾をつけていたヤブカンゾウが、ヘクソカズラにからまれ倒れそうだったので、取り除いてやろうとしたが、細いわりに手ごわい蔓に参った。

住宅地の生垣やフェンスにもからみついているのをよく見かけるヘクソカズラ(屁糞葛)は、手を焼く植物の一種だが、あまりにも気の毒な名前のせいか早乙女蔓の別名で呼ばれ、その実は茶花に使われることもあるそうだ。

名は体を表わすの喩えもあるように、全草に糞尿臭があるが、晩夏から秋にかけて咲く花は意外と可愛い。

直径1センチ足らずの乳白色の花冠は浅く切れ込み、フリルの縁どりがしてあるように見え、中央部の筒部分は繊毛が多く深紅色のビロード状である。

深紅色の部分がお灸の跡に見えることからヤイトバナと呼ぶ地方もある。秋には茶褐色になる実もドライフラワーとして野趣があると思われるが…。

ヘクソカズラと周囲の野草を見ていると、植物界の生存競争も熾烈で、自然保護の考え方が試されているようだ。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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