ヘビイチゴ (ばら科)



乳牛が啼いておどして蜿苺   中村 汀女

上水のヘリにも6月頃になると、ところどころで花が終わった茎に、真紅色の球果がいやでも目に入リその存在を認める。

このヘビイチゴの球果は花の茎部の花托部分が大きくふくれ、その表面に赤いゴマ粒のような種子が密集したものだそうです。

葉は、イチゴと名がつくだけに畑で栽培される苺とほとんど同じく3枚葉で、カラスノエンドウやカタバミと同じ早春に黄色の花を咲かせる。花が終わる項から茎が長く伸びながら地上を這い、新苗を出し始める。

蛇苺という名前から有毒だと思われがちだが、無害で食べられるが、あまり美味しくないとのこと。

上水土手には、低木に属するモミジイチゴがある。モミジイチゴは1メートル程の長さに伸びて白い花が咲き、梅雨の項、黄色の果実が程よく熟し、 その舌ざわりの味はまた格別である。ただ残念ながら上水土手では樹木の下で場光の少ないためか、モミジイチゴの本数は多いが、果実となるものはほんのごく一部にすぎない。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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