フラサバソウ (ごまのはくさ科)

オオイヌノフグリに似ているが葉が肉厚で毛深く、花が小さいフラサバソウが近年殖えていると耳にしていたが、玉川上水堤で初めて見かけた。喜平橋たもと右岸に小群落がへばりつくように広がっていた。

葉陰から覗いていた薄紫色の花はオオイヌノフグリの5分の1くらいで目立たない。タチイヌノフグリの花のサイズと同じくらいであるが、オオイヌとタチイヌの花が鮮明な青紫色であるのに対してフラサバソウは淡く4枚の花弁に立て筋模様が入っており、全体的に軟毛が目立つが特に萼には密集しているようだ。

名称の由来となった犬のふぐり(陰嚢)に似た果実はオオイヌノフグリよりも丸こく立て筋が目立たないとのこと。ゴマノハグサ科の越年草で、ヨーロッパ・アフリカ原産の帰化植物。

明治初年に長崎で確認され、ヨーロッパのものと同じであることを始めて報告したフランスの植物学者Franchet と Savatier 両氏の名前を略してフラサバ草と名付けられた。長崎では普通に見られ、本州や北海道ではあまり見られないとされてきたが、近年は急増している。

在来のイヌノフグリに取って代わった外来のオオイヌノフグリもフラサバソウと前後して渡来しており、上水堤での今後の攻防や如何に?
花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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