エビネ (らん科) | |||||||||||||||||||||||||||||
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崩壊の続いている玉川上水の土手。その土手で エビネが棲みついて根を張っている土壌は、後何年崩れ落ちないで止っているだろう。 エビネブームと言われた時期があった。上水堤のエビネがそのブームをくぐり抜け得たのは、落ちる寸前のような土手の先端に育っていたからかも知れない。 花をつける花茎は、不安定な生存場所にあるためかあまり伸びない。花茎に総状花序に咲く花も1本に5〜8個と侘しい。 しかし、稀少価値となったこの花が、紫褐色の外花被や内花被、そして紫色をおびた白色の唇弁と色鮮やかに咲く姿に、あふれる気品と素朴さを感じさせ、野草本来の持ち味を充分楽しませてくれる。 地下茎がエビ状となっているところから、エビネ(海老根)の名があるとされる。この花が、玉川上水の上手から絶滅しないよう祈らずにはいられない。 |
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