ボタンクサギ (くまつづら科)

8月半ばに差しかかった頃、小金井橋下流右岸の草むらから直径10センチあまりもあるクス玉のようなピンクの花が一輪だけ覗いていた。

あまりにも見事な造形に、アジサイの新品種ではないかと思った。

残念なことにフェンスとジャングル状態の草むらに阻まれて、茎や葉を確かめられず、検索の糸口がない。

諦めかけていたところ、インターネットの『草花質問掲示板』を通してボタンクサギ(牡丹臭木)だと分かった。中国南部・印度北部原産の落葉低木で、中国名は臭牡丹であるという。

別名はヒマラヤクサギまたはベニバナクサギ。ボール状に詰まっている小花の一つ一つを見ると、十字手裏剣に似たクサギの花の特徴を持っている。

図鑑によると樹高は1メートルぐらい、地中で横に枝を出して広がり、広卵形の葉には不揃いな鋸歯があるそうだ。

観賞植物として持ち込まれたものが暖地ではエスケープして野生化しているとのこと。クサギの仲間だから葉をもむと異臭がするが、花には芳香がある。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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