バイカイカリソウ (めぎ科)

五月の大型連休前だったか小川橋下流左岸で、透き通るような
白い花弁の清楚な花に出会ったのだが、花と葉のディテールが不鮮明で図鑑で調べる手がかりがないまま2〜3ヵ月。

その白い小さな花の写真をプリントして持ち歩いていたところ、植物に詳しい方からバイカイカリソウ(梅花碇草または梅花錨草)ではないかと教わった。試しにネットで検索してみるとバッチリそのものだったので、一年後やっと写真を取り直すことができた。

バイカイカリソウは中国地方や九州に生えるイカリソウ属の一種の多年草だが、通常のイカリソウよりも花も茎も繊細で小さく同じ仲間には見えず、イカリソウの花が特徴とする距がなく構造も違う。その名の如く梅の花に似た5弁の花びらがふっくら優しい。

翼のように広げた萼も白く俯いて咲く。草丈は10〜20センチ、先細りの長楕円型の葉の縁には荒い鋸歯があり、初々しい黄緑色を。本州の東北地方以南の太平洋側、四国の半日陰の山野や林間に自
生しているそうだ。

イカリソウ同様に古くから強壮の効果があるとされ生薬名は淫羊霍(いんようかく)。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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