アピオス (まめ科)

夏本番を迎えた玉川上水沿いの農地の一角で、花はクズ(葛)に似ているが、葉の形が違う蔓性の植物が勢いよく周囲の小木や柵に絡み付いていた。花からするとマメ科らしいが…。

インターネットの『草花の名前』掲示板に問い合わせたところ北アメリカ原産のアピオスとのこと。

アピオスは北米先住民族のスタミナの源といわれたマメ科の植物で、カルシウムはジャガイモの30倍、鉄分は4倍、食物繊維はサツマイモの3倍もあり、糖尿病や高血圧、アトピー、便秘、花粉症の予防効果があるされ、自然栄養食品として注目されているそうだ。日本ではアメリカホドイモと呼ばれ、1980年代から栽培もされている。

そう聞くと、園芸店や庭先で鉢植えされているのを見た記憶がある。直径1〜2センチの蝶型した花はくすんだ赤紫色で、10個余りが房になっている。濃緑色の羽状の葉は3〜5枚が複葉になり、茎は細いが強靭でちょっと引っ張ったくらいでは切れそうにない。

細長く地中を這った根の所々に球塊を生じ、ジャガイモとサツマイモの合いの子のような塊根が食用とされ、栄養価が高いという。ギラつく太陽にもめげず咲いているアピオスの花は野生的な魅力を発散していた。

花 期
春 3〜5月 夏 6〜8月 秋 9〜11月 冬 12〜2月

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