小平市玉川上水を守る会編



桜橋』
五日市街道と西武多摩湖線とが交差する際にあるのが「桜橋」で
ある。通称、市役所西通りの一部になっている。

所在地は小平学園西町1の1。小平市内を流れる玉川上水には
現在、上流の「上水小橋」 から最下流の 「小桜橋」まで21の橋が
あるが、そのの17番目の橋である。

「桜橋」 は西武グループの創始者、堤康次郎による小平学園都
市構想と大いに縁がある。堤は箱根土地会社を設立したうえ、
大正12年 (1923)に、旧小川新田から旧小川字鷹野街道に至る
60万坪の土地買収を始め、東京商科大学予科(現・一橋大学小
平分校) と津田英学塾 (現・津田塾大学)の誘致を計画したので
ある。

一方、通学の足の確保と村山貯水池(多摩湖)が早晩、観光地に
なることを見込み、昭和3年4月6日、現在の多摩湖線のうち、ま
ずは国分寺〜萩山間を、 翌年には 村山貯水池間をそれぞれ開
業させた。

営業間近の宣伝ちらしには、「お花見に便利な多摩湖鉄道開通。
村山貯水池にも便利」とある。お花見とは、いわゆる小金井桜見
物のことで、現在の国分寺〜一橋学園の間に「桜堤」駅(戦後ま
もなく廃止)を設けていた。

多摩湖線の線路の東側欄干が残っており、石の柱に「さくら橋」
とあるのは、大正14年4月に架けられた橋で、当初は 「梯子橋」
と呼ばれ、鉄道工事用の橋だったといわれる。

いまの「桜橋」は昭和40年3月、西側に拡張、架設された。


「さくら橋」と石柱に彫られている
桜橋




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