小平市玉川上水を守る会編



関東ローム層
関東ローム層の堆積をあらわに
見せる玉川上水の壁面


火山灰からなる関東ローム層は乾燥
すると粘着性を失い、崩壊が著しく
なる。

関東地方の丘陵、台地、段丘の土地を覆っている、風で運ばれた火山粒子(降下火山灰)で出来ている堆積層(風成層)のこと。俗称、赤土。水が通い易い性質を持つ。

地層名では、関東ローム、関東ローム層、関東火山灰層という。地質学では、洪積世の中、後期(約1万年前〜40万年前)に形成された堆積層とされている。

この時代は、氷河期があり、人類やマンモスが出現したとされ、現在の自然環境の成立に影響している。

南関東の堆積物は、富士、箱根など、北関東の堆積物は、浅間、榛名、赤城などに由来することが知られる。

また、南関東の関東ローム層は、地形成生等で形成年代が区分され、地表上部から、立川ローム層(1万年前〜3万年前)、武蔵野ローム層(3万年前〜6万年前)、下末書ローム層(約6万年前〜13万年前)、更に多摩ローム層(約13万年前〜40万年前)と区分される。

小平市における関東ローム層は、地表面から10bから15bの厚さで、上層に、立川ローム層、下層に武蔵野ローム層の堆積層があり、その下に約3bから6bの厚さで武蔵野礫層があり、その下部にある三浦層群に支えられている。かつて、市内に存在したマイマイズ井戸や現在国分寺崖線の湧出水は、この礫層の地下水である。


富士山からの火山灰の厚さ(m)
国分寺崖線湧水群のひとつ
真姿の池
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