小平市玉川上水を守る会編 |
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『井の頭池』 | ||||||
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井の頭池は東京・三鷹市井の頭と武蔵野市御殿山にまたがる 面積4万3,000 平方bの池で、「井の頭恩賜公園」 のシンボル である。春ともなると約400本 のソメイヨシノを愛でる桜見見物 客で大変な賑わいをみせる。 池は善福寺池などと同様に武蔵野段丘の勾配が付近で緩くな り、砂礫層をつたわって地下水が湧き出し形成された。 徳川家康は天正18年 (1590)関東入国後、家臣に命じて良質 の井の頭池の水を水源とし、小石川関口、水道橋を経て神田、 日本橋、京橋方面に給水させた。これが神田上水で日本の水 道第1号である。 ところで池の名前は、当初池の中から湧き水が7カ所あったの で 「七井の池」とか「七つ池」といわれていたが、『江戸名所図 会』によると、寛永6年(1629)春、三代将軍家光がこの地を訪 れた際、池の名前を尋ねたので 「七井の池」 と答えたところ、 家光は池の近くの辛夷の樹の根に小柄で、「井の頭」 と彫り付 けたので、以後、この池を 「井の頭池」 と称するようになったと いう。即ち、泉水の第1等の池という意味である。 神田上水は明治31年(1898)の淀橋浄水場完成に伴い、廃止 された。また井の頭池は昭和34年頃より、 付近の都市化の影 響などで湧き水が減り始め、 昭和37年には初めて水涸れを起 こし、 現在では深い井戸から汲み上げる地下水で、 その命脈 を保っている。 |
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