福生市福生の「加美上水公園」が、玉川上水掘り替え跡である。
多摩川の洪水で、度々玉川上水の土手が壊されたため、玉川上 水完成から約90年後の元文5年(1740)に、新堀橋から加美上水 橋にかけて337間(約600b)に渡って、川岸上部に新堀が掘られ た。
町奉行兼関東地ガ御用掛として、多摩の開発を相当していた大 岡越前守忠相の指示、代官上坂安左衛門制政形の掛かりで、工 事施工は、武蔵野新田世話役川崎平右衛門定孝が担当した。
工事予算は4.000両で、受益者の分担割合は武家方94%、幕府 2%、町方4%であった。
新堀工事は、30区画に分割し請負制で行った結果、予算を大幅 に下回るに工事費で完成した。このため 残金923両が以後の上 水工事の準備金として町方に積み立ておかれることになった。
玉川上水掘り替え工事の功により、上坂政形に金2枚、川崎定 孝に銀2枚が与えられた。