小平市玉川上水を守る会編



         『歩景路』
新緑がまぶしく土の感触も愉しい
春の歩景路。


玉川上水の水路に沿って続く歩景路

周辺の風景を楽しみながら歩ける、回廊のような道路を表す新造語。

玉川上水沿いにつづく土の路はこれにふさわしい。幅はせいぜい2bあるか、ないか。深い素掘りの上水路の左右の木立を縫うように続いている。

遠景にはマンションの間に屋敷森や畑の姿が見える。武蔵野の列状集落である。開発が進んでその姿も消えつつあるが、まだその状景を楽しむことができる。

雨の日、歩景路には水たまりができる。苦情を言う人もいる。しかし、土の路は現代社会には貴重品だ。

長い玉川上水のすべてに土の路が残っているわけではない。小平市を通過する区間8`のうち、上流区間の5`。それも左岸側の歩景路くらいと思われる。玉川上水の歩景路の大半は砕石敷や木チップ敷だが、土の香りはある。

歩景路を守るために、玉川上水を横断する都市計画道路の橋のつくり方に配慮がほしい。平面交差を避け、端は低めのオーバパスとする。玉川上水の歩景路は分断しない。橋下の高さは2b20以内、場合によっては歩景路地盤を30b内外低く下げることも可能だろう。玉川上水の自然環境を必要とする市民のストレスを癒す、緑地を守りたい。

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