玉川上水の小平監視所より下流では、水の供給が絶たれて以来、 両岸側壁の崩壊が目立っている。
東京都では国の文化財指定の前提として、水の確保のため昭和 60年末から小平市など43ヵ所、延長2,379b の崩壊側壁の補修 工事を行った。 下水処理水放流のための導管導入工事費と併せて47億円の予算 が投じられた。補修工事はエキスパンドメタル工法が中心に行 われた。 鉄筋コンクリートで下底部、壁面を固め、上部表面はエキスパ ンドメタルに穴をあけ、中、低木の植栽を行う工法である。 ほかに傾斜面にブロックワクを組み立てて植栽し、より土の機 能に近づけるためのソイルモルタル工法も一部で行われた。