小平市玉川上水を守る会編 |
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『ガリ版刷り』 | |||||
小平市玉川上水を守る会会報『玉川上水』は、昭和49年(1974)9月15日 発行の創刊ゼロ号から 平成15年(2003)7月27日発行の第28号までガリ 版(謄写版)刷りで続けてきた。 この29年間ガリ版を切ってきたのは 小平市学園西町在住の大塚喜久さ ん。このことは産業経済新聞多摩版(平成6年5月15日付)でニュースとな り、同年6月、東京経済大学で開かれた「ガリ版の百年」展に会報が出品 された。 ガリ版は明治27年(1894)滋賀県出身の堀井新治郎が、染料を布地に転 写する技術をヒントに発明した。 鉄筆で原紙を切る音からガリ版刷りと呼 ばれた。 ガリ版印刷の仕組みは、ロウがひかれた原紙をヤスリ板の上に置き、鉄 筆で原紙を削って文字を書き、 その原紙を印刷機内にセットしてインクを つけたローラーを動かして印刷する。 その活躍は「ガリ版文化」と呼ばれるほどで 日本近代史に果たした影響 は大きい。大正中期には謄写版印刷メーカーが増加して、社会運動、文 学同人活動を支えた。 しかし、1970年代以降、コピー機、ワープロが普及してガリ版印刷は姿を 消し、創業者のホリイ印刷は平成14年(2002)に倒産、印刷機製造を中止 して1世紀以上の永い歴史を終えた。 |
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